旅の荷物を減らすためのワークアウト

 学生の頃から旅に行くことが趣味のようなものでいろいろなところへ行っていた。今回の話は、どんな旅をすればいいかではなく、「旅の荷物問題」のお話。

 泊りがけの旅行となると荷物がどうしても多くなりがち。私が約10年前、学生のころに使用していたチェックリストはこちら

・携帯 ・財布 ・ipod ・ヘッドフォン ・洗面セット ・歯ブラシ ・耳栓 ・洗面用具、シャンプー、リンス、薬、サプリ等を入れた無印良品のミニバッグ一式 ・コンセント ・モバイルバッテリー ・名刺 ・下着 ・ソックス ・タオル ・着替え ・筆記用具 ・フレグランス、制汗剤 ・化粧水 ・PC ・iPad ・充電コード  

結構な荷物量になる。

 とても一つの手持ちカバンに入るものではない。 飛行機に機内持ち込みができるキャリーバックに入るときはまだ良いほうで、冬場や、スーツが必要になると荷物は増える一方だ。 特にスーツはジャケット、スラックス、ベルト、スーツ用のソックス、シャツ、ネクタイ、そして場所を取る靴がついてくる。とてもではないが、荷物は一杯になる。そのためスーツが必要な結婚式へいく時の荷物はとんでもないことになる。

 しかしながら、私と旅へ同行する友人は荷物の少ない人が多かった。そして、彼らに荷物が多すぎる点をよく指摘されていた。だが、荷物など簡単に減らすことなどできない。なぜなら、必要なものをかき集めた結果が今の状況であって、そこから荷物を減らすなどということは到底できないと思っていたからである。そのため、友人たちが少ない荷物量で旅をしていることが不思議であり、羨ましいと思っていた。どうにかして荷物を減らすことはできないだろうか。こうしてなぜ、自分は荷物が多いのかの原因を探る旅が始まったのである。

旅行後の反省会からわかったこと。

 始めにしたことは旅行後、家に返ってきてすぐに、パッキングした荷物の中で「使用したもの」と、「使用していないもの」を分別してみた。すると驚きの結果が出てきた。 なんと、持っていっていた衣服の内、約半分は着ていなかったのだ。


もしもの不測の事態を準備する不要はない

 旅行後の荷物を分析すると着ていない服があったのだ。しかもかなりの量。なぜそのようなことになったのかというと、もしもの時を想定して服を準備していたからだ。 旅で考えがちなことは、なにか不測の事態が起きた時に失敗したくないという思いだ。 「服が濡れたり、汚れたりなどで予備の服を用意したほうがいいという時がくるかもしれない。そうなってもいいように余分にもっていこう。」この考え方がすべての原因であることが見えてきたのだ。

 よくよく考えればこの考え方が定着したのは、小学校の教育旅行や修学旅行での荷物の準備方法を継承していたのかもしれない。小学校の旅行は基本的に団体行動なので予備の服はやはり必須。予備の備えを持ってあることが求められていた。しかし、大人になった今はそんな準備は不要。コンビニでも服や下着が買えるし、駅前にはユニクロをはじめ服を買うことができるお店は揃っている。

 そして、使用しなかったタオルがカバンから大量に出てきた。ホテルに泊まればタオルを使用することはない。もしかして必要かもというタオルは全くの不要な産物。 タオルを使用する温泉地にでかけても最近ではタオルを借りたり、安価で購入ができるところが多い。カバンの中で膨れ上がるタオルは荷物を増やす一番の敵であると思った

 旅行荷物の反省会をしてわかったことは「もしも・・・」に備えた準備はする必要がないということ。

 しかしながらこの「もしも・・」の呪縛から逃れることが果たしてできるのだろうか。自分が小学校のころから定着してる考え方を変えていかなければならないそんなことが。 このことにの解決方法については後述の内容を参考にして欲しい。

電子機器と洗面用具

 荷物を分析すると見えてきたことで他にもわかったことは、電子機器の多さと、洗面用具の多さだった。この2つの項目で、荷物を減らすことについて考えていきたいと思う。

Apple製品に統一し用途を想定して選ぶ

 まず、電子機器の多さについて。端末が複数あるとそれに付属する充電機材も必要になるため、荷物が多くなってくる。そのため1つのブランドに統一して、付属部品を少なくできないかと考えた。 現在、自分のPC、モバイル関係はapple社のもので統一している。私が所持しているものは、Mac Book pro、iPhone 、iPad、applewatchの4つ。そのため、iPhoneとiPadは同じ充電器で十分だし、すべての端末は中のデータが同期されているので、データによって使う端末を選ぶ必要はない。目的や使いたいタイミングを吟味して持っていくものを選ぶことができる。端末選びの考え方は以下の通り。 はじめに、旅に「PCを持っていくか」という問題が発生する。これが一昔前であるならば即答でYESだったと思う。しかし、今はあらゆることがiPhoneでできてしまう。基本的にPCは必要ない。何らかの研修会、会議でリアルタイムで議事録を取りたいときにはPCが必要だが、それ以外の場合は基本的に持っていかない方向になっている。 しかし、iPadは持っていくことが多い。なぜならば、移動時間中に一人で時間を潰さないと行けない時、漫画や本を読むために使用するからだ。そのため移動時間に一人にならない場合は持っていかないと決めている。電子機器はiPhoneとapplewatchのみを持っていく。周辺機器は充電コードとモバイルバッテリーは必須でヘッドフォンは一人でいる時間が想定される場合のみ。そのためヘッドフォンを持っていかない時もある。

 以上が電子機器の荷物を選ぶ際の私のルール。また、充電コードのコンセントに挿す機会はiPad版を持っていっている。なぜならばiPadのもので充電すると急速充電が可能だからだ。持っていない人は、これだけを調達しておくことをおすすめする。

NINO「iPhoneを2倍速く急速充電できる2つの方法を試してみた!」(掲載日:2017年11月12日)Fater Log. https://fatherlog.com/iphone/iphone-tips/1205

ドクターブローナーのマジックソープは1つで5役

 洗面用具類で革命が起こったのはドクターブロナーに出会ってから。 なんとドクターブロナー マジックソープは、シャンプー、ボディーソープ、食器用洗剤、洗濯物洗剤、歯磨き粉として使用することができる万能石鹸なのだ。1つで5役!つまり、「洗う」ということに関するすべての石鹸はこれ一つで大丈夫になる。しかも原料のオイルは100%天然のオーガニックなものを使用しており、合成界面活性剤、合成保存料、合成着色料など合成添加物は一切使用していない徹底ぶり。フェアトレードの認証をはじめ複数の認証を取得しているため製品の質もかなり良い。しかも様々な香りから選べることができる。私は多用途の使用のためペパーミントをいつも選択している。使用後の爽快感が癖になるのでおすすめだ。

 これに、リンス、化粧水、電動シェーバー、歯ブラシ、耳かきを用意すればOK!ポーチに様々なものを入れて持っていっていたのが、今は6つのみ。 耳かきは必要ないのではと思うかもしれない。意外と耳は痒くなるので私にとっては必需品。耳かきとひげ剃り以外は常にジムバックの中に入れているものなので、わざわざ旅のために準備をするようなものでもない。ひげ剃りはホテルにあるので、こだわりがなければ持っていく必要はない。

ドクターブロナー https://www.drbronner.jp/

ドクターブロナーは海外のNGOが格付けを行っているサイトでも安全性が保証されている。 https://www.ewg.org/skindeep/product/516078/Dr._Bronner%27s_18-in-1_Hemp_Pure-Castile_Soap%2C_Peppermint_%282014_formulation%29/

「旅する気持ち」と「飲み会にいく気持ち」

 旅は非日常空間の中に自分の身をおく行為である。通常とは違う状況であっても「通常通りの生活を営みたい」と思う。この欲求があるからこそ、旅の支度をする必要に迫られてしまう。極論になるが、旅の支度をしなくても旅はできる。

 もっと、身近なケースで考えてみよう。例えば、飲み会で飲んだくれて友人の家に泊まったというような経験は誰しも1度はあったりするのではないだろうか。その際にお泊りをする支度をして友人の家に泊まったわけではないと仮定してみよう。実際に経験をした人ならば容易に想像できることなのだが、宿泊準備なしに泊まったとしても特に支障なく過ごすことができるし、何らか問題が発生したとしてもそれを解決する方法はたくさんと思われる。

 「宿泊の準備がなくても宿泊はできる。しかも宿泊施設でないところであっても」

 宿泊ができるということは、あとは「移動」と「人との出会い」が旅の重要ポイントなのでそのための必要最低限の手配ができていれば旅の準備は必要ない。それは移動に必要なお金とチケットを手配するための端末や身分証明をもっていること、またTPOに即した服装などだ。この準備さえできていれば、他に必要な準備物は基本的に無いのだ。

 つまり、泊まる支度をしなくても、泊まることはできるし、旅を楽しむことができる。

「飲み会にいく程度の準備で旅をすることはできる。」

 それが地元であろうが、海外であろうが、飲み会にいく、ショッピングに行くということに変わりはない。ただ、場所と気持ちの持ちようが違うだけ。場所の違いを変えることはできないが、気持ちは自分でコントロールすることができる。

 そして、荷物が無いほうが移動が早く、楽にできる。より小さな安いロッカーに荷物を預けることができる。移動重量が軽くなるということは環境にもやさしい。

 旅の荷物を減らしたいならば、「旅に必要なものを想定して準備していく」と考えるのではなく、「日常のお出かけの荷物に近づけていく」ということを心構えとしてもっておかなければならない。

 私の場合は「ジムに持っていくもの」がそのまま旅に持っていくものへ切り替えやすい。ジムウエアを旅行先で着る服へ替えて、ジムで使うグローブやベルト、プロテインとBCAA以外のサプリをカバンから出して、代わりに電子機器を入れたものがほぼ旅の荷物になる。ここまで荷物を減らすことができるようになるには1年ぐらいかかったと思われる。しかし、時間をかけて精神的に腑に落ちて準備物を手配しないと旅を楽しむことはできないと思われる。

コツコツと自分と向き合っていくことがとても大切な作業なのだ。

旅の荷物を減らすワークアウトをぜひ皆さんも試していただきたいと思う。