人はなぜ、幸せを願うほどにすれ違ってしまうのか――。 NYタイムズ紙によりベストセラーに選ばれた、胸打つ衝撃の実話『ある少年の告白』公開決定!

原題は『Boy Erased』。直訳すれば『消された少年』。
ゲイとして生きたい自分と、ストレート(異性愛を意味する呼び名のひとつ)でいることが人として”正解”であり、家族のためでもあるのではないかと悩み、両親の勧めによってゲイ矯正治療のプログラムに参加する、一人の少年の物語。自分を偽って生きる選択が、この『消された少年』の題名に込められているのだろう。

原作である『Boy Erased: A Memoir』は、2016年に発表され、NYタイムズ紙によるベストセラーに選ばれるなど全米で大きな反響を呼んだ。作者が実際に体験したゲイ矯正施設での出来事が描かれている。
ゲイは自らの意思で変えることができない性的指向であり、”治療する”とは人権を無視した行為である。しかし映画の中では「生まれつきの同性愛者はいない。選択の結果だ」と施設職員が堂々と演説している。「ゲイ矯正治療」はアメリカの36の州でまだ合法で行われており、年間77,000人が参加しているそうだ。
自身のアイデンティティに悩む主人公や矯正プログラムに参加している若者たち、彼らの家族、同性愛は”病気”だと疑わない施設の職員、それぞれの視点を描写した作品。単に同性愛者を差別したり、嫌悪感を持って描かれた作品では決してない。”まるで病気と向き合う”ような感覚に近いのではないだろうか。それぞれの人物が、それぞれに正しいと思うこと、この人の幸せのために何をすればいいのかを真剣に考えていただけなのだ。
でもそれがつながることなく、結果として悲劇を生んでしまう。

施設職員のセリフ「生まれつきの同性愛者はいない」ならば、「生まれつきの異性愛者もいない」とも言えるのではないか?
人を愛おしく思ったり、惹かれたりするのは、育ってく過程でつくられていくものではないだろうか。

映画ストーリー

僕は僕でしかいられない――。

アメリカの田舎町。牧師の父(ラッセル・クロウ)と母(ニコール・キッドマン)のひとり息子として愛情を受けて育ち、輝くような青春を送る大学生のジャレッド(ルーカス・ヘッジズ)。彼はある時、思いがけない出来事をきっかけに自分は男性のことが好きだと気づく。しかし、同性愛者の息子の告白を受け止めきれない両親が勧めたのは、同性愛を“治す”という転向療法への参加だった。「口外禁止」だという驚くべきプログラムの内容。自らを偽って生きることを強いる施設に疑問と憤りを感じ、ジャレッドは遂にある行動を起こす…。
キャスト
『ザ・ギフト』(2015)の監督として知られ、俳優でもあるジョエル・エガートンがメガホンを取り、主人公の19歳の青年ジャレッド役を『マンチェスター・バイ・ザ・シー』(2016)で、アカデミー賞助演男優賞候補となった若手実力派俳優ルーカス・ヘッジズが演じる。
主人公の母親役に『めぐりあう時間たち』(2002)で、アカデミー賞主演女優賞を受賞したニコール・キッドマン。父親役に『グラディエーター』(2000)でアカデミー賞主演男優賞受賞したラッセル・クロウ。
そのほかのキャストに『わたしはロランス』(2013)や『たかが世界の終わり』(2016)で知られたグサヴィエ・ドラン監督や、歌手のトロイ・シヴァン、“レッド・ホット・チリ・ペッパーズ”のメンバーのフリーも出演。

『ある少年の告白』
4月19日㈮より、TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー!

出演:ルーカス・ヘッジズ、ニコール・キッドマン、ラッセル・クロウ、ジョエル・エドガートン、グザヴィエ・ドラン、トロイ・シヴァン
監督・脚本:ジョエル・エドガートン 原作:ガラルド・コンリー
音楽:ダニー・ベンジー、サウンダー・ジュリアンズ
撮影:エドゥアルド・グラウ プロデューサー:ケリー・コハンスキー=ロバーツ(p.g.a.)、スティーヴ・ゴリン(p.g.a.)、ジョエル・エドガートン(p.g.a.)

原題 BOY ERASED ユニバーサル作品 配給:ビターズ・エンド/パルコ

www.boy-erased.jp

(C)2018 UNERASED FILM, INC.

ライター:JIMMY

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