史上初!工学院大学 紀基樹客員研究員らの国際研究チームが “ブラックホール”の撮影に成功!

先日、ブラックホールの存在を表す画像がニュースとなり世界中をにぎわせました。ここに日本チームの研究員と日本のテクノロジーが貢献していました。
工学院大学の紀基樹客員研究員(教育推進機構)らの参加する国際研究チームが、「イベント・ホライズン・テレスコープ」と呼ばれる地球サイズの仮想電波望遠鏡を用いて、メシエ87(M87)銀河の中心を、天体観測史上最も高い空間解像度での観測に成功。理論上予言されていた「ブラックホールシャドウ」と呼ばれる中心部に黒い穴の空いているリング状に光る構造を、史上初めて撮像することができました。今回観測されたブラックホールシャドウの画像は、アインシュタインの一般相対性理論で予言される「回転するブラックホール(カー・ブラックホール)」のごく近傍での現象でよく説明できることが明らかになりました。

地球サイズの電波望遠鏡がとらえたブラックホールシャドウ

工学院大学の紀基樹客員研究員(教育推進機構)らの参加する国際研究チームは、世界各地の電波望遠鏡を組み合わせた地球サイズ(約10,000km)の仮想口径をもつ電波望遠鏡「イベント・ホライズン・テレスコープ」を用いて、地球から約5,500万光年離れたメシエ87(M87)銀河の中心部分を、20マイクロ秒角という天体観測史上最も高い空間解像度で観測しました。その結果、理論上予言されていた「ブラックホールシャドウ」と呼ばれる中心部に黒い穴があるリング状に光る構造を撮像することに成功し、その実在を初めて視覚的に確かめました。
今回観測されたブラックホールシャドウの画像は、理論モデルとの比較に基づくと、アインシュタインの一般相対性理論で予言される「回転ブラックホール(カー・ブラックホール)」で説明でき、リング状構造の直径は「ブラックホールの質量」、明るさの非対称性は「ブラックホールの回転」の影響による可能性が高いことが示唆されました。

観測装置・解析ソフトウェアの開発に大きく貢献

日本チームは、観測装置や解析ソフトウェアの開発に大きく貢献し、中でも紀研究員は、得られたブラックホールシャドウの画像を物理的に解釈するための理論研究に大きく関わりました。
「今後は、別の国際観測プロジェクト「東アジアVLBIネットワーク(EAVN)」で得られた観測データを組み合わせることで、ブラックホール近傍で起こるエネルギッシュな天体現象の謎に迫りたい」と紀研究員は語っています。同研究員は東アジアVLBIネットワークAGN科学WGの代表として観測を進め、加えて、科研費基盤研究C「一般相対論的輻射輸送計算と電波VLBI観測で探るブラックホールジェットの駆動機構」によるサポートを受けて、ブラックホールに関する研究を推進しています。

史上初、ブラックホールの撮影に成功―
地球サイズの電波望遠鏡で、楕円銀河M87に潜む巨大ブラックホールに迫る

国立天文台サイト: http://www.nao.ac.jp/news/sp/20190410-eht/article.html

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