ストリーミング売上349億円、初めてダウンロードを上回る 2018年音楽配信売上は645億円で5年連続プラス成長。音楽の新しいスタイル定着へ。

■ミュージックコラムvol.7

90年代、テレビ番組やCMのタイアップ、カラオケブームなどにけん引され、音楽業界は空前の好景気となった。
97年にはシングルの販売数が1億6782万7000枚を記録、98年にはアルバムの販売数が驚異的な3億291万3000枚という数字を記録した。
“CDバブル”とも称された時代から2000年代に入ると、急激な勢いで販売数が低下する。
その後、CDからデジタル・ダウンロードへ移行をしていくことになるが、なかなか根付かず、
しばらくの間はインターネット上での音楽ファイル違法アップロード・ダウンロードなど、事実上無料で視聴できる状況を良しとしていた期間があったことが音楽業界に不況を招いた原因の一つであったようだ。

今だにCD売上にこだわる層はいるものの、人気のアーティストや大物ミュージシャンたちがこぞってストリーミングサービスに楽曲配信を行うようになると、定額制ストリーミングサービスの利用が増加。
各社が無料サービス期間を設けるなど、普及につとめたことも大きな要因だ。

日本レコード協会加盟全社の集計による2018年第4四半期(10月~12月)の音楽配信売上実績が発表され、2018年第4四半期売上は前年同期比116%の167億円。
対前年比113%の645億円という結果となった。
「広告収入/音楽」が約4倍の伸長など、ストリーミングが市場をけん引。
なお、ストリーミング(349億円)は、年間売上においてダウンロード(256億円)さえも上回っている。

音楽を聴くスタイル、音楽を所有するカタチが変化した。
より身近な位置に音楽が存在するようになった。
そして最新曲や新しいアーティストたちの輩出はもちろんだが、リバイバルヒットが巻き起こる可能性もとても高い。
ニューリリース、懐メロ、邦楽や洋楽、世界の音楽までも私たちは簡単に手にすることができるようになった。
ストリーミングサービスは自分のお気に入りの音楽を探す手助けさえもしてくれる。

新しいミュージックスタイルを存分に楽しみたい。

2018年 年間音楽配信売上金額(前年同期比)

Master ringtones 3億3,700万円(79%)
Ringback tones     15億7,100万円(76%)

◆ダウンロード◆
シングルトラック 160億1,400万円(97%)
アルバム               93億6,800万円(92%)
音楽ビデオ            2億5,700万円(82%)

◆ストリーミング ◆
サブスクリプション/音楽 310億3,100万円(130%)
サブスクリプション/音楽ビデオ 5億3,100万円(91%)
広告収入/音楽 3億3,600万円(388%)
広告収入/音楽ビデオ 29億6,800万円(162%)

その他のデジタル音楽コンテンツ 20億5,200万円(146%)

2018年年間の音楽配信売上は、645億円(対前年比113%)と7年ぶりに600億円を超え、5年連続プラス成長となりました。

音楽配信売上実績(過去10年間)

2018年 年間音楽ソフト・音楽配信売上 合計

これにより、先月発表の2018年音楽ソフト(オーディオレコードと音楽ビデオの合計)生産金額2,403億円と、2018年音楽配信売上645億円の合計金額は3,048億円(対前年比105%)となり、2015年以来3年ぶりの前年増を遂げ3,000億円を突破しました。
◆生産実績・音楽配信売上実績合計(過去10 年間)

詳しい情報は
https://www.riaj.or.jp/f/data/online.html

ライター:JIMMY

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