クリスチャン・ボルタンスキー – Lifetime 日本最大規模の回顧展が開催中

現代のフランスを代表する作家、クリスチャン・ボルタンスキー(1944年-)の日本では過去最大規模の回顧展が開催されています。

作家は1960年代後半から短編フィルムを発表、1970年代には写真を積極的に用いて、自己や他者の記憶にまつわる作品を制作し、注目されます。1980年代に入ると、光を用いたインスタレーションで宗教的なテーマに取り組み、国際的な評価を獲得。その後も歴史や記憶、人間の存在の痕跡といったものをテーマに据え、世界中で作品を発表しています。
本展では、50年にわたるボルタンスキーの様々な試みを振り返ると同時に、「空間のアーティスト」と自負する作家自身が、展覧会場に合わせたインスタレーションを手がけます。
新国立美術館HPより参照

実際に行ってきました。現代アートというだけあって、みる、かんじる、めぐるのが自由といった感じでした。「死」というものを取り扱った作品が多く、亡くなった方の写真を基にしたアートが多いなと思いました。
現代アートというものは「よくわからない」という感想を多くの人から聞きます。実は、その「よくわからない」という感情から、「これはなんなのか」という探求、興味、もしくは、「きもちわるい」「こわい」「きたない」といった感情的な衝撃を与えることで、メッセージや何らかの問題意識を提示することが目的としてるものである。ということを昔、大学の講義でゲストとして登壇した現代アーティストから聞いたことがあります。

そのため、われわれが想像している「アート」である「きれい」「ここちよい」という感情以外のものを刺激したりします。ボタンスキーの作品もまさに、ただ「きれい」「ここちよい」というものだけではない。
なんとも奇妙で、どことなく「怖さ」を持ち合わせた作品が多かったのではないかと思います。
ぜひ、実際にいって体験して、感じてみていただきたいです。

 

場所:新国立美術館
会期:2019年6月12日(水)~9月2日(月)
毎週火曜日休館

 

コラムニスト GORILAX
大学院卒 学術修士。ふと、湧きだす好奇心から、いろんなセカイを巡るのが好き。実際に現地に足を運んで、海外のイベントや食、文化についてのコラムを執筆したり、国内の「面白いもの」について紹介していきます。

GORILAX
コラムニスト ふと湧きだす好奇心から、いろんなセカイを巡るのが好き。実際に現地に足を運んで、海外のイベントや食、文化についてのコラムを執筆したり、国内の「面白いもの」について紹介していきます。社会学、文化人類学の視点からもアプローチしていきます。