親知らずを抜いたらドライソケットになってしまいなかなか痛い思いをした話

 親知らずが生えてきて、その後、最適な歯ブラシを探し出し歯磨きをして虫歯を防いでいたものの、もう、そこまでこだわって歯磨きをすることに疲れ果ててしまったということを前回書きましたが、今回はその続き。ついに親知らずを抜くことになった時の話です。

 本当は親知らずを抜きたいと思っていたのですが、なかなかその機会を得ることにならなかったというのを前回のコラムで書いたと思います。というのも、親知らずを抜くということはその間は旅行やイベントなどに行くことが当分はできないから。また、筋トレも当分の間はストップしなければならない。これは現実的にかなり難しい問題だった。自分の中で重要な位置を占めている旅行やイベントの予定を優先させている以上、親知らずを抜くということはできないというのが現状だったのです。

 だがその状況が一変する出来事が起こる。2020年3月ごろから次第にはじまるコロナウイルス感染症による活動自粛である。これにより旅行やイベントはキャンセルになってしまった。つまり、親知らずを抜く条件が揃ったということである。

 早速、歯医者さんで予約を取りました。初回は歯石除去と親知らずを抜くにあたっての検査を行いました。
約10年ぶりに歯医者さんに行きました。10年間溜まった歯石。とんでもないことです。定期的に歯石除去は必要だと思いました。特に歯と歯茎の隙間に溜まった歯石を除去するのはかなり痛いです。でもスッキリしました。

 親知らずを抜くにあたり、レントゲンを撮ったのですが、その撮影も一苦労でした。もともと小柄なので首は長くないのですが、筋トレで張り出た僧帽筋のせいで首がより短くなっているため、顔の周りを回って撮影するレントゲンカメラがどうしても僧帽筋や肩にあたって回ってくれない。意識して肩を下げてなんとか撮影をしたのですがまさか、こんなところで筋トレの弊害が出てくるとは思いもよりませんでした。撮影の補助をしていただいた方も大変だっと思います。

 翌週に親知らずを抜きました。カッターで歯の先端を切断してその後また2つに切断して取っていく方法になりました。多くの人が親知らずは横向きに生えているので細かくカットして歯を抜くというよりは、除去していくという方法を取っているようです。手術は60分ぐらいだっと思います。そのうち、30分以上は麻酔をちょっとずつかけていくという作業に費やされます。少しずつ欠けていくことで、麻酔をかける時の痛みを抑えることができるようです。歯のカットなどはスムーズにでき、滞りなく終わりました。

 その後出血が治まるまではガーゼを噛んでおくこと、その後もうがいをしたりすると血の塊が取れてしまうのでできるだけ放置をするように指導されました。歯を抜いたところは2点縫合しました。
親知らずを抜いた時の診療台は5,000円もしませんでした。数万円するのかなと思っていましたが意外とリーズナブルです。

 麻酔がきれたあとは、痛み止めを飲んで痛みに備えます。ロキソニンが処方されました。
2日たってかなり痛みはなくなりました。

 しかし、3日目に激痛が襲ってきました。ロキソニンを飲んでも効かないほどの痛みでした。あまりに痛いので、会社は休みました。そして歯医者へ行きました。より強い薬と言われているカロナールを処方されました。しかし全く効きませんでした。その後処方されたカロナール2錠とロキソニン1錠を飲むと痛みが消えるということを発見し、その方法で痛みを回避できるようになりました。しかし一向にそもそもの痛みが和らぐことはなく、毎週の歯医者通いが始まりました。といっても状況を医師に見てもらい、痛み止めを処方してもらうということを繰り返していました。どうやら、”ドライマウス”というものになったようです。

 ”ドライマウス”とは、親知らず抜いた際に、そこに血を溜めて治していく過程で、血の塊が何らかの影響で剥がれ落ちてしまい、骨がむき出しになってしまう状況のことを言うようです。骨がむき出しになってしまうのでとても痛く、治癒するにも時間がかかってしまいます。道理で痛いと思いました、結局、手術してから1ヶ月は痛み止めを飲んでいました。

 親知らずを抜いた際は歯磨きやうがいをして抜いた周辺を清潔に保つということは一切しなくていいようです。食べカスがそこに詰まってしまったとしても、勝手に排除されるらしくほっておけばいいとのこと。どうしてもその食べカスがついているのが気持ち悪くて取ろうとしていたことが良くなかったのかもしれません。

今後、親知らずを抜く機会がある方はぜひその点を気をつけていただいたらいいのではないかと思います。

GORILAX
コラムニスト ふと湧きだす好奇心から、いろんなセカイを巡るのが好き。実際に現地に足を運んで、海外のイベントや食、文化についてのコラムを執筆したり、国内の「面白いもの」について紹介していきます。社会学、文化人類学の視点からもアプローチしていきます。