フランク・ゲーリー建築の芸術機関が、印象派の「パトロンにして画家」ギュスターヴ・カイユボットの傑作2点を特別展示。
パリのブーローニュの森に、まるでガラスの帆船のように浮かぶ、フォンダシオン ルイ・ヴィトン。カナダ系アメリカ人の巨匠フランク・ゲーリーが手掛けたこの壮大な建築は、それ自体が21世紀を代表するアートピースです。
この芸術機関の使命は、現代アートとアーティストの情熱を、幅広い人々に届けること。2014年の開館以来、その独創的な取り組みは世界中から注目を集め、すでに1100万人以上がこの地を訪れています。
印象派を支えた「革新者」、カイユボット
今回、このフォンダシオン ルイ・ヴィトンが光を当てるのは、19世紀フランスの画家、ギュスターヴ・カイユボットです。
彼は、モネやルノワールらと共に印象派展に参加した画家ですが、単なる画家ではありません。裕福な家に生まれたカイユボットは、仲間たちの作品を買い支え、展覧会を財政的に支援した**「最重要パトロン」でした。 同時に、自らも筆をとり、近代化するパリの風景や人々の日常を、写真のように大胆で生々しい構図で切り取った「革新者」**でもあったのです。
二つの至宝が、ニューヨークで出会う奇跡
このたび、フォンダシオン ルイ・ヴィトンは、世界的な「Hors-les-murs(壁を越えて)」プログラムの一環として、エスパス ルイ・ヴィトン ニューヨークにて、このカイユボットの特別展を開催します。
特筆すべきは、オルセー美術館(パリ)とJ・ポール・ゲティ美術館(ロサンゼルス)という二つの巨頭の全面協力が実現したことです。
本展で展示されるのは、わずか2点。 しかし、その2点こそが奇跡なのです。 ゲティ美術館が所蔵する**《Jeune homme à sa fenêtre》(1876年)**。 そして、オルセー美術館が所蔵し、フランスの国宝にも指定される至宝、《Partie de bateau》(1877-1878年頃)。
これら二つの傑作が、同じ空間で一堂に会する。 それは、カイユボットが愛した「近代」の空気感そのものに触れる、時空を超えた没入体験となるでしょう。
フォンダシオン ルイ・ヴィトンが世界中の機関と築いてきた深い信頼関係があってこそ実現した、この貴重な機会。11月16日(日)まで、ニューヨークでその扉が開かれます。
GUSTAVE CAILLEBOTTE 展 Espace Louis Vuitton New York
6 E 57th Street, 5th floor
New York, New York
会期:10月28日(火)–11月16日(日)
開館時間:10:00–19:30(月–土)、10:00–18:30(日)
予約:https://www.sevenrooms.comより受付
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