誇り高き「加能ガニ」の甘み、短期決戦の「香箱ガニ」湯けむりと美味に溺れる、冬の加賀の旅
11月6日、日本海が、加賀が、最も高揚感を体感できる季節がやってきました。 加賀市・橋立漁港で、ついにカニ漁が解禁。ここから来年3月20日まで、港は活気に満ちあふれ、食卓は至福の喜びに包まれます。
誇り高き「加能ガニ」と、刹那の「香箱ガニ」
石川県で水揚げされる雄のズワイガニ「加能ガニ」。その名は、圧倒的な甘みと旨味が詰まった“トップブランド”の証です。
そして、美食家たちがこぞって求めるのが、雌の「香箱ガニ」。資源保護のため、漁期は解禁からわずか12月末まで。その身に抱く、濃厚な内子と外子（卵）は、まさに冬の日本海が生んだ「赤い宝石」。この短くも濃密な出会いのために、多くの人々が加賀を目指します。
鮮度の秘密は、活気あふれる「夕方の競り」
橋立漁港の鮮度の秘密は、その独特な漁法と競りの時間にあります。
通常、カニ漁は数日間にわたることも珍しくありませんが、橋立の漁船は違います。夜間に港を出て、翌日の日中までの“わずか十数時間”で漁を終え、帰港するのです。
そのため、競りが行われるのは、早朝ではなく「夕方」。 水揚げされたばかり、まだ荒々しい海の香りを纏ったカニたちが、漁師たちの威勢の良い声と共に競り落とされていきます。この活気こそが、鮮度の何よりの証明です。
“二つのタグ”は、誇りと信頼の証
その鮮度と品質を保証するため、橋立で揚がった「加能ガニ」には、2種類のタグが付けられます。
一つは、産地を証明する水色のタグ。 もう一つは、「加賀市橋立港」の名と「漁獲した船の名前」までが刻まれた、黒字に金色のタグ。これは、漁師たちが自らの名を背負って届けるという、誇りと消費者への揺るぎない約束の証なのです。
刺身か、茹でるか、焼くか。至福の選択
これほどの鮮度だからこそ、許される食べ方があります。
まずは「刺身」で。舌の上でとろけるような甘みをダイレクトに。 次に「茹で蟹」で。立ち上る湯気と共に、蟹本来の旨味を心ゆくまで堪能。 「焼き蟹」もまた、香ばしさが食欲を刺激し、旨味を内側に凝縮させます。
冬の加賀は、海の幸の感動と、温泉のぬくもりが響き合う特別な季節。 湯けむりに包まれながら、橋立の漁師たちが誇る“本物”の甘みと旨味に溺れる。そんな、心まで満たされる冬旅へ、出かけてみませんか。
公式 加賀温泉郷Webサイト
特集ページ「絶品！最高！加賀の蟹で至福の時」
https://www.tabimati.net/feature/detail_7.html