リノベーション時、部屋数は「減らす」がトレンド
「SUVACO」に登録している住宅事例のうち、フルリノベーションを行っており、リノベーション前後の部屋数が明らかになっている658事例を抽出。部屋数の増減について調べたところ、フルリノベーションを行った家のうち55.9%が部屋数を減らしていました。部屋数を増やしていた家はわずか5.8%と、家を細かく区切るよりも部屋数を減らして開放的な空間をうまく活用するほうが人気であることがわかります。
「部屋数を減らす」リノベーション実例
リノベーションの前後で部屋数が減った事例を、単身者、夫婦2人、子供のいるファミリーの3タイプに分けて紹介します。単身者×築47年の中古マンションのリノベーション
リノベーション前の間取りは「2LDK」でしたが、フルリノベーションをすることによって「1LDK」の家に。猫と暮らす施主の要望から、LDKと寝室、インナーテラスには扉をつけず、室内窓を設置した壁を回遊するスタイルになりました。ひとつながりの空間になったことで、施主が出かけている間も愛猫が気ままに家中を駆け回れます。
設計・施工:インテリックス空間設計
https://suvaco.jp/project/oTrudtj6gX
夫婦×天井木ルーバーとモルタルで仕上げた壁が印象的な中古マンションリノベーション
夫婦で暮らすこの家のリノベーション前は「3LDK」でしたが、「1LDK」に変更。間取りを区切らず天井高を活かし、小上がりやロフトを設けるなど縦空間をうまく取り入れたリノベーションです。
設計・施工:ハコリノベ
https://suvaco.jp/project/psdNQCxuR3
家族(子ども1人)×築29年83平米のタワーマンションのリノベーション
家族3人で暮らすこの家のリノベーションは、「4LDK以上」の部屋を「1LDK」に。家族構成は1歳のお子さんのいる3人家族で、将来の変化にも対応できるようになるべく広々とした部屋を残したつくりになっています。
設計:ハンズデザイン一級建築士事務所
https://suvaco.jp/project/GRF2xTNnap
【調査概要】 ・調査対象者:SUVACO 事例登録者 ・調査対象者居住地域:日本全国 ・調査対象期間:2017年12月31日~2019年5月29日 ・対象事例:658件 ・調査手法:SUVACO登録事例データより分析
個室をたくさん持つことが豊かだとされた、かつてのnLDK志向。大家族制から核家族制へという家族像の変化に対応し、個々に部屋を持つことを大切にしたのが以前の住まいのスタイルでした。この調査で明らかになったのは、居住人数を問わず、部屋数を減らすリノベーションが多数派であったこと。住まいの中心となるリビングをなるべく広く、開放的にしようとするトレンドです。料理をする、食べる、くつろぐ、仕事・勉強をする、趣味を楽しむ、遊ぶ、寝る……こうした生活のさまざまな用途をリビングが兼ねることで、個室が担っていた機能をうまく取り込んでいる事例が数多く見られます。また、一昔前の「お客様をお通しする応接間」は排除され、家族が集うリビングを重要するようになったこともよくわかります。人口減少や家族のつながりを求める志向とも相まって、この傾向はこれからも続いていくのではないでしょうか。



