「引退は自分なりの禊ぎだった」と
小林麻美自身が振り返る
1984年に松任谷由実が“プロデュース”した名曲「雨音はショパンの調べ」で鮮烈な印象を残し、「女が女に憧れる」(ユーミン)というロールモデルを作った伝説のミューズ、小林麻美――。
70年代後半、コスメやアパレル系のCMモデルとして活躍し、その魅力を見出され、80年には、松田優作主演の映画『野獣死すべし』に出演。翌年には『真夜中の招待状』で、映画初主演を果たした。
8年ぶりに歌手活動を再開し、84年に発売した『雨音はショパンの調べ』が大ヒット。ガゼボの『アイ・ライク・ショパン』に、旧友でもある松任谷由実が日本語詞を付けリリースとなった。一度もTVでは歌唱せず、それでもオリコン週間チャート3週連続1位を獲得、年間12位という記録を残した。「ミステリアス」という言葉が実に似合うアーティストであった。
しかし、1991年に突如、芸能界を引退。
2020年3月19日に発売となるラジオプロデューサー・作家の延江浩による評伝『小林麻美―第二幕』では、2016年に四半世紀ぶりにファッション誌「Ku:nel」の表紙で復活するまでの舞台裏、ユーミンとの友情、夫である田邊昭知氏との日々について小林麻美自身が語り尽くした内容が掲載されている。
「引退は自分なりの禊ぎだった」と振り返る極秘出産、結婚の真相とは?
「私は自分を何層もの蝋で固めていた。でも、これからはその蝋を溶かそうと思う」
小林麻美
1953年東京都生まれ。1972年、「初恋のメロディー」で歌手デビュー。1970年代後半、資生堂、パルコなどのCMが話題に。1984年、松任谷由実がプロデュースした「雨音はショパンの調べ」が大ヒット。1991年、結婚を機に引退。2016年ファッション誌「Ku:nel」(マガジンハウス)の表紙で25年ぶりに復活
【著者略歴】
延江浩
1958年東京都生まれ。ラジオプロデューサー・作家。慶應義塾大学卒業。国文学研究資料館・文化庁委託事業「ないじぇる芸術共創ラボ」委員。ABU(アジア太平洋放送連合)ドキュメンタリー部門グランプリ、日本放送文化大賞、ギャラクシー大賞など受賞。「週刊朝日」で「RADIO PAPA」連載中
『小林麻美――第二幕』
著者:延江浩
定価:本体1700円+税
発売日:2020年3月19日
https://www.amazon.co.jp/dp/4023318647