はじめてバンクシーの作品を間近にみて怖かったこと

バンクシーを観に行ってきました。

バンクシー展 天才か反逆者か(原宿)https://banksyexhibition.jp/  バンクシーの作品は様々なところで目にするものなので、多くの人はどこかで見たことがあるのではないかと思います。私も、ネットやTシャツなどのデザインなどで見ていますし、バンクシーのSale Ends (v.2)はANDARTでオーナー件をもっていたりするので比較的に親しみがあるものでした。https://and-art.jp/works/13 しかし、実際のものを見たことはなかった。もしかしたら見たことがあるかもしれないけど、意識して見たことはなかった。

オリジナルのバンクシーの作品が怖いと感じる

バンクシーの作品をみて思ったことは「どれも寝室やリビングに飾れるような画ではない」という点であると思う。バンクシーの作品の多くはステンシルで作成されていたりする。オリジナルはステンシルのズレや歪み、スプレーのぼやけがしっかりと読み取れる。そのなんとも言えないブレともいえるものが「不気味さ」や、「怖さ」、表の華やかさや面白さに隠れてなかなか見えてこない「本質的な恐怖や矛盾」が表現されている。だから、寝室やリビングのような「リラックス」空間に寄り添う作品ではなく「頭を動かす」空間、職場、作業場、作業用のcafeなどにマッチするような作品であると思った。また、自分の政治的、思想的ポジションを提示するためにも活用されやすいものであるのではないかと思う。「好きな作品がバンクシー」と言われるとちょっとこの人はどういう考えの持ち主なのか慎重に構えてしまいがちになってしまう。

ホテルもつくっていたのか

作品性や製作者の性質が濃いのでバンクシーは独自の地位を築いたのではないかと思う。彼の活動にもスポットが当てられた展示が多かった。個人的に気になったのはバンクシーがパレスチナに作ったホテルでウォールドオフホテルというものです。ウォールドオフホテルは英語で「THE WALLED OFF HOTEL」と綴り、直訳すると「壁で遮断されたホテル」という意味があります。イスラエルが建設した分離壁がモチーフになっています。この地域が抱える政治的、宗教的、文化的なな問題にアプローチしたもので興味深いと思った。ぜひ実際に泊まりに行ってみたいと思った。

バンクシーのことを知らない人でも学びやすい展示

この他にもかの有名なオークションのシュレッダー事件についてのドキュメンタリーなどもみることができるので展示を通してバンクシーのこれまでの活動を学ぶことができる。また、彼と関連があるアーティストの紹介展示もあり、広がりをもった知識を得ることもできるのではないかと思う。

スマホとイヤホンは必須

今回の展示はスマホから音声ガイドアプリをダウンロードして無料で聞くことができる。そのため、イヤホンを持っていったほうがよい。この点はあまり公式サイトにも出てきていないことなので気をつけた方が良いと思う。

GORILAX
コラムニスト ふと湧きだす好奇心から、いろんなセカイを巡るのが好き。実際に現地に足を運んで、海外のイベントや食、文化についてのコラムを執筆したり、国内の「面白いもの」について紹介していきます。社会学、文化人類学の視点からもアプローチしていきます。