東京レインボープライド(TRP)でみつけた 「トイレットペーパーとお花畑」のメッセージ性とは!?

「LGBTQなんて便所だしトイレ、つまりク○なんだ!」

2022年の東京レインボープライドで電通はトイレットペーパーをテーマにブースを展開した。

2022年の東京レインボープライドのブースでトイレットペーパーにLGBTQが言われて嫌なことを印刷したノベルティを作成し配布と展示をしたのは電通だった。dentsu Japan(電通)は広告会社であるが、こうした意表をつくようなものを作るのはやはり一流なのかもしれない。多くの人が展示に注目し、トイレットペーパーを持って帰った。個人的にもとてもおもしろい展示であると思った。あのとき、自分はこの展示を好意的に受け取っていたのだが、翌年2023年の展示を見て印象が変わる。2022年の電通のTRPの展示をみるにはここをクリック

東京レインボープライドはTRPという

東京レインボープライドはTokyo Rainbow Prideであるわけなので、TRPと省略される。ある種の愛称であるとも言える。一方、トイレットペーパーもTRPと表現する場合がある。つまり、東京レインボープライドもトイレットペーパーも同じ「TRP」なのである。東京レインボープライドでトイレットペーパーを配るというのはそうした意味合いもあるのではないかと気が付いたのは2023年の展示を見てから。そして不快なメッセージを受け取ることになった始まりでもある。

2023年の東京レンボープライドで電通は「お花摘み」を展示

2023年の東京レインボープライドでは「お花摘み」をテーマにdentsu Japan(電通)は展示を作成した。LGTBQが好みそうな言葉が書かれた花を摘んでもらうという企画だが、大して盛り上がっていなかった。企画のクオリティに関してはかなり下がった印象だが、それでいいのだ。電通は2022年の展示と2023年の展示でLGBTQに関して明確なメッセージを展開してるから。

「LGBTQなんて便所だしトイレ、つまりク○なんだ」っていう裏テーマとか面白くね?とか思ってるんだろうな。

2022年はトイレットペーパーだった。つまりトイレで使用するものである。2023年は「お花摘み」である。「お花を摘みに行く」といえば、「トイレへ行く」の隠語であることは有名である。そう、電通が2年連続で行なった展示は「トイレ・便所・糞」をテーマにしているといってもなにもおかしくはない。電通は東京レインボープライド(TRP)は糞を拭くトイレットペーパー(TRP)とかけた展示を2022に行い、それにつづくトイレネタの「お花摘み」を2023年に展示した。「LGBTQなんて便所だしトイレ、つまりク○なんだ」というメッセージの発信は大したものだ。白昼堂々と日本最大級のLGTBQの祭典で、この一見すると誰にもわからないように、メッセージを発信する感覚はまさに一流のクソセンスであると思う。興味深いのは企業スポンサーにはなっていないのにもかかわらず、ブーステントは2つ出していると推測できるところ。企業スポンサーにならずにテント2つで展示をすればお安くできるのはもちろんのこと(企業スポンサーでテント2つとなるとおそらく100万円オーバーの費用が必要になる)。2022年、2023年の展示からして、電通はそもそも、きっとTRPやLGBTQを馬鹿にしている傾向にあるので、スポンサーになるわけがないのは明らかで、このTRPに対して暗に嫌がらせな展示をしているようにも見える。「LGBTQなんて便所だしトイレ、つまりク○なんだ」大っぴらでは言えないけれど、それを大っぴらで展示してしまう。すごい!やっぱ日本の広告業界を牛耳ってる人たちって凄い!

そういった意図は一切なく企画段階で偶然そうなってしまった。って言うんだろうな。

きっとdentsu Japan(電通)は「『LGBTQなんて便所だしトイレ、つまりク○なんだ』といったように汲み取られように作成した意図は一切なく、企画段階で当事者とともに協議を重ねデザインをした結果このような展示になった。悪意のある展示をする意図は一切ない。」といったことを言うに違いない。しかし、そもそも、広告会社であるのだ。電通という企業は。こういったリスクを鑑み、それを考慮にいれて印象の操作を組み込んだ広告の作成を得意としている企業である、はずである、設定上は。にも関わらず、そのリスクを考えることができなかった時点で、そもそも論として、実際のところ電通はやっぱり「できない企業」なのかな思う。どんなに言い逃れの文章を作ったとしても、結果として出された展示は広報を生業にする企業としてはあるまじきものであると思う。簡潔に言えば、人権問題に抵触するような展示を2年の歳月をかけて制作したといえる。超大作の人権侵害の展示である。

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