電子和太鼓 TAIKO-1 が日本の伝統文化を世界に広げることに貢献すると思う。

電子和太鼓 TAIKO-1 というものがローランドから発売されている。太⿎芸能集団『⿎童』の協⼒のもと開発された電子楽器。日本の伝統楽器である和太鼓は持ち運びやメンテナンスが難しく、音量も大きいため練習する場所を確保することが困難だ。このTAIKO-1ならそれらの問題を解決してくれる。

分解して持ち運ぶことができるため、誰でも簡単に移動させることができる。そして、電子楽器なので音響調整がステージ上でしやすいという利点もある。実際に叩く太鼓の面はバチで叩いても大きな音が出ない。静かに演奏することができるので家で練習することもできる。センサーによって叩く強さや場所によって音色と音量は変化し、パフォーマーの表現を豊かに再現してくれる。

以前、私は海外のフェスティバルに和太鼓集団を誘致する仕事をしたことがあった。その際一番の問題はいかに太鼓を運ぶかということだった。予算と運搬方法にかなりの労力が削がれた。しかし、現地でのパフォーマンスはとても盛り上がった。日本の和太鼓を観たい、という要望は海外には多いのではないかと思う。また他の海外の民族楽器や音楽とセッションしやすいという利点もある。しかし、輸送とステージの音響設定という2点において和太鼓の演奏を世界に届けることが難しい現状があると思う。TAIKO-1はそうした既存の課題を解決し、国内だけでも100万人以上いるといわれる和太鼓を演奏する人と和太鼓を愛する多くの人に感動をもたらしていくに違いない。

TAIKO-1 ローランド https://www.roland.com/jp/promos/roland_taiko/feature/

GORILAX
コラムニスト ふと湧きだす好奇心から、いろんなセカイを巡るのが好き。実際に現地に足を運んで、海外のイベントや食、文化についてのコラムを執筆したり、国内の「面白いもの」について紹介していきます。社会学、文化人類学の視点からもアプローチしていきます。