PrEPを飲むなら、個人輸入かクリニック処方かどっちが良いかについて考えてみた。

HIV検査を久しぶりに受けた。

「もし感染していたらどうしよう」と、想像すると精神的に気持ちは落ち込むし、しんどかった。今回は郵送検査を行ったので結果が出るまでは数日かかった。その間は精神的にとてもつらく、こんな思いはもうしたくなかった。

こんな気持ちで生活を過ごすぐらいなら検査を受けるべきではなかったと思った。しかし、検査を受けようが、受けまいが、感染するときには感染するのがHIVである。それは他の様々な病理と同じであると思う。だからやはり定期的に受けたほうが良いに決まっている。しかし、まあ、精神的に疲れる。

そんな状況を解決してくれる方法が見つかった。PrEPだ

※PrEP(Pre-exposure prophylaxis:プレップ)は、曝露前予防内服といって、事前に薬を服用してHIV感染を予防する方法です。

プライベートケアクリニック東京 https://pcct.jp/std/prep/

PrEPはHIVを予防することができるお薬だ。方法としては2種類あって、デイリーとオンデマンドというものだ。

デイリー PrEP

毎日継続して服用する方法です。
1日1回1錠、同じ時間に服用します。

オンデマンド PrEP

性行為の前後に服用する方法です。
性行為の24時間前(遅くとも2時間前まで)に、2錠服用します。
その後、24時間ごとに1錠ずつ服用します。

プライベートケアクリニック東京 https://pcct.jp/std/prep/

PrEPを毎日飲むのは決して難しいことではない。

毎日飲むのはしんどいかもしれないが、生活の中で毎日していることは意外と多い。歯磨きをしたり、お風呂に入ったり、着替えたりといった生活行動は毎日する。例えば、歯を磨く前に飲むというルールを作っておけば、ほぼ飲み忘れることはないと思う。私の場合はマルチビタミンを飲む際に飲めば良いとおもった。だから、「毎日飲む」ということは習慣化すれば簡単なことだと思った。

個人輸入とクリニック処方はどちらがよいか

PrEPを手に入れる方法としては、クリニックで処方してもらう方法や個人輸入で購入する方法があるようだ。ただし、PrEPは3ヶ月に1回HIVとB型肝炎と肝機能を検査したほうがよいのでクリニックで処方されたものを飲んだほうが断然良いようだ。もちろん、薬は個人輸入をして、検査はクリニックでするという方法もある。安く手に入れるには断然個人輸入だと思う。

個人輸入の薬が本物かどうかはわからない

だがしかし、個人輸入の薬はちょっと怖いなと思っている。なぜならば「自分が個人輸入で購入した薬が本物であるかどうかを証明することができないから」だ。ネットフリックスのドキュメンタリーで偽物の化粧品被害について扱った物がある。

「BROKEN Makeup Mayhem」 https://www.netflix.com/watch/81002634?trackId=14277281

これと同様のことがPrEPでも起こらないという保証はない。しかも、PrEPは飲んで効果を実感できるものではなく、HIVを防ぐための薬である。飲んで効いているという体感はない。よって偽物を飲んだかどうかは、感染した時に発覚する。個人輸入の薬は最もリスクの高い状況に追い込まれてしまうリスクがある。そうなるとそもそもの目的が意味をなさなくなる。

HIV検査に怯える状況をなくすために飲みたいのに

私の場合、HIV検査で精神的に不安になる状況を解消するために飲みたいわけだが、もし、個人輸入の薬に頼ってしまうと、この薬は偽物かもしれないという不安に苛まれることになる。つまり、当初の目的のHIV検査に怯える状況は改善されないということになる。よって、クリニック処方によるPrEPが最も現実的でかつ、精神的に安堵を与えてくれる方法であると分かった。

でも病院に行くのはめんどくさいし緊張する

PrEPの処方のためにクリニックに行くのはなんとなくめんどくさい。行動に移すことがなかなかめんどくさいと感じる。しかし、最近はオンラインで処方してくれるところもあるようなので、まずはオンラインで挑戦してみることにした。LINEで予約して、電話で会話して診療してもらう。郵送キットで検査して、結果がLINEできて薬が送られてくる。郵送検査もあるので即日処方ということにはならなかったが、お家に送られてくるもので対応すれば良いから楽だった。ちなみに、郵便局留めもできるようなので、プライバシーに配慮し各自のライフスタイルに合わせた受診・処方が可能なようだ。

届いたPrEPを飲む

早速飲んでみた。初期はちょっとした副作用が出る場合があるらしい。自分の場合は、頭痛とちょっと吐き気のような気持ち悪さが数時間あった。しかし、2日目からは特に副作用はなく、飲んだあとの体感はなかった。1ヶ月飲み続けて、PrEPがなくなったので、今度は思い切ってクリニックにも行ってみた。静かなクリニックで、席は個別に壁で仕切られたブースになっていた。プライバシーへの配慮がすごいなと思った。壁に囲まれた席に座る。おそらく今、自分しか待ち受け室にはいないと思っていた。しかし、そうではなかった。おそらく2,3人はブースに潜んでいた。順番になると番号で呼ばれるのだが、自分以外の番号が呼ばれて驚いたのは言うまでもない。その後検査は陰性で無事に処方していただくことができた。今回は3ヶ月分の処方にした。

安心を手に入れることができた

PrEPを飲んでなにか生活が変わったかと言われれば特に変化はない。ただ、HIVに感染しているかもしれないという不安を回避できているのは明らかでその分、精神的に楽になったということが挙げられる。当初の目的は十分果たされたかと思う。新型コロナのワクチンにしてもそうだが、事前に病気を防ぐための方法を予め講じておくということは手間暇がかかることだと思う。もちろん金銭的な面での負担も大きい。しかし、そこで得られる安心の機会は自分にとっては重要な価値であると思う。

参照
プライベートケアクリニック東京 https://pcct.jp/std/prep/

Netflix「BROKEN Makeup Mayhem」 https://www.netflix.com/watch/81002634?trackId=14277281